新規開業技術士支援研究会2006年12月までの記録


●新規開業技術士支援研究会225回
開催月日:平成18年11月3日(金)、4日(土)、10時〜16時
 
場所:千代田プラットフォームスクェア
1)内容:
セミナースケジュール
11月3日(金)     講師         内容
10:00〜10:50   森田         企業の技術顧問(社長とのつきあい方)
11:00〜11:50   大久保       損害保険の工学鑑定をする
13:00〜13:50   大塚         ベンチャー企業の創業と上場経験者:NPO日本技術経営責任者協議会について
14:00〜14:50   吉田         「シニアの生き方・海外編」(定年からの海外ワクワク生活術)         
15:00〜17:00   島田         生涯設計・将来へのキャリアプログラム 
17:00〜19:00   懇親会
11月4日(土)
10:00〜10:50   石川、河面     「定年前に独立する」(年金は?健康保険は?資格は?家族の理解は?)
11:00〜11:50   河面         補助金を活用する
13:00〜13:50   原田         前港区長:NPO地域と行政を支える技術フォーラムについて
14:00〜14:50   高堂         とにかくなんでもやる
15:00〜15:50   菅野         「独立自営の事例と心構え」NPO産業技術活用センター紹介
15:50〜16:00   田吹         CPD証明書授与、閉会のことば
司会:根本
受講者:8名
連休の2日間をかけてバラエティーに富んだ10名の自営業の先輩方が語る、第一回目の拡大版「独立・自営のススメ」セミナーが無事に終わり、おおむね好評だった。第一土曜日にある新規開業技術士支援研究会に出席すれば、必ず1人の先輩の話が聞けるようになっていますが、本気で独立・自営に踏み切りたい人には、纏めて10人の先輩に会ったことが、役に立つセミナーだったと思います。

2)アンケート結果
有意義で役に立ったという感想が大半であった。セミナーの感想意見を列挙する。
・独立開業に当たってのノウハウが理解できた
・今後もこの会を続けてください
・参考となる話をたくさん聞かせていただきました
・技術内容だけでは無理そうだと理解できた
・技術士協同組合の内容についてはようやく少し理解できた
・成功者の話、考え方を教わり非常にためになった
・最初は受講料が高いと感じましたが、講師が充実しているので高くないと思いました
・本セミナーを受ける前は独立に対して漠然としたイメージしかなかったが、かなり明確なイメージを持つことが出来た。
 「2007年下半期に独立」を決心でき、かつそのイメージもかなりクリアになった。
・今回は社会とのことなのでPR不測で受講者が少ない。受講側としては講師と親密に話すことができてよかった。
 しかし本セミナーの主催者側としては20人程度が手頃かと思います。初日に懇親会をやったのは良かった。料理とワインもうまかった。
・独立自営のたまの具体的な取り組みに向けて非常に有意義であった。
・ネットワークの大事さ、失敗説、方法論、特に切り口の大切さを感じた。
 昼食時の先生方の本音が大変有意義で少し自信が出来ました。


新規開業技術士支援研究会
日時 平成18年10月7日(土)、10時〜12時
場所 技術士会葺手第2ビル5階D会議室
出席者20名
議題 新規開業の事例紹介
講師:佐藤和克氏(情報工学)、室橋雅彦(経営工学)
講演の要旨

佐藤和克氏(情報工学)
 佐藤氏は大手家電メーカで産業用ロボットの研究開発を経験し、約10年前に早期退職し、現在、技術コンサルタントとして自営している。
 今回は昨年から今年にかけての約1年間の韓国でのコンサル経験を通じて、取組のきっかけ、実施した技術内容、韓国社会で1年間常駐して生活した感想、ロボットを取り巻く環境等を、現地の実情・事例を交え紹介して頂いた。
@当初UUV(Unmanned Underwater Vehicle:水中で作業するロボット艇)の先端に取り付ける多関節のマニピュレータの開発ということで、過去の経験が生かせる上に、深海での作業のための未経験の技術開発へもチャレンジできるのではと夢を持って臨んだが、 インバータ制御しか経験のない技術者の教育から始めなければならなかった。
A若い技術者は、(軍隊を経験したせいか礼儀正しく、)チャレンジ精神も旺盛で(帰国の都度、日本の専門書を要請された)、難しいと想われた『5軸の垂直多関節マニピュレータ』も、当初の技術的目標を達成することができた。
Bしかし、システム商品として量産化するには多くの課題は残っている。
C韓国の社会はサムソン、LG、現代等の巨大企業が牽引しているし、国もまた十分にサポートしている。
D自主性を重んじる国民性は、これらの企業を40歳の若さで去り、新しく企業を立ち上げるという現象が多く見られる。
Eこれが全体の層を厚くしているのだろう。既に、ユニット部品レベルの設計・製造分野ではかなわない分野が多く見られる。
Fインターネットでは韓国企業の方が進んでいると良く言われるが、韓国企業のHPを見ると、韓国語版、英語版、日本語版、中国語版と4ヶ国揃っていることが多い。設計は自国でやり、製造は中国に依頼するという図式が既に出来上がっているのではないか。
Gこうした実体をみると、産業用ロボットは稼動・輸出では相変わらず強いが、やがて追いつかれるのも時間の問題かも知れない。
H次世代用して人間型ロボットもあるが、小型・精密なロボット・アクチュエータは狙い目の一つであろう。
I韓国の景気はそれほど良くないようあるが、反日・親北朝鮮政策で、海外資本が韓国から逃げ出しているのかも知れない。(中国に工場を造る企業は在っても、韓国でノックオンする国際企業はない。)
J日本と韓国が仲良くやって行くには、過去の事をいつまでも言ってないで、将来を夢見てお互いに頑張ることと想う。
K“現場・現実・現認”をモットーにしている私にとっては、貴重な経験をしたと思っている。


室橋雅彦(経営工学)
室橋氏は大手電機メーカに勤務しており、技術士会のプロジェクトチームである西東京業務センターを立ち上げている。
今回は、これまでの業務経験として、機械設計、プロジェクト管理、技術営業などの経験を話していただいた。
専門技術として、@生産管理、Aプロジェクト管理、B技術マーケティングがある。


今回始めて参加の方が6名おり、名古屋や福島県から参加された方がおり、熱心に質疑応答していた。
参加者の國井良昌氏は大手フィルムメーカに勤務している企業内技術士であるが、
日刊工業新聞10月4日号の「技術士現場の視点@」で大きく取り上げられた。

新規開業技術士支援研究会
日時 平成18年9月2日(土)、10時〜12時
場所 キャンパスイノベーションセンター5階
出席者17名
議題 新規開業の事例紹介
講師:松井武久氏(機械)
講演の要旨

松井氏は大手化学メーカを経て、現在筑波の研究所で監査役をしている。
これまでに、プラント設計、機能商品開発、監査役の業務を経験しており、
専門領域は工場管理、生産性向上、物流合理化、環境、経営と監査などである。
人生を楽しく送るために必要なものは
・3つの力(気力、体力、知力)
・前向きの思考
・当たり前のことを自然にできる
・欠点を見ないで長所を見る
会社生活を充実して送るには、I型、T型、π型、#型と専門領域や人脈を増やしていく。
このためには、積極的に社外にでて浮気をすることが必要である。
松井氏は大手企業で経営幹部を経験し、定年後は公務員として人生を謳歌している。
このように組織に属していても、意識は常に独立自営の気構えであることが、
参加した企業内技術士に取っては大変参考になった。


新規開業技術士支援研究会
日時 平成18年8月5日(土)、10時〜12時
場所 技術士会葺手第2ビル5階B会議室
出席者10名
議題 新規開業の事例紹介
講師:鈴木敦男氏(電気電子)、野尻昭夫氏(化学)
講演の要旨

鈴木氏は今年の春に技術士の資格を取得し、現在電気設備関連のエンジニアリング会社に勤務している。
これまでの経歴や現在の業務内容の説明があり、技術士としての今後の計画や心構え等の説明があった。
自立する要件として、人脈、営業力、軽いフットワーク、視野の広さと見識などを挙げていた。
独立自営の心構えとしてギブアンドテイクではなく、与えるのは後輩にするという「恩送り」の心構えが基本であると出席者の自営の方からの指摘があった。
また学会や産業界の方と、中央監視装置や不動産評価などの研究会を立ち上げる構想を持っており、別途検討会を予定している。


野尻氏は早稲田大学客員教授で、早稲田TLOの立ち上げや、TLO協議会の事務局長としての経験や、NPO産業技術活用センターの理事としてNPOの活動を紹介していただいた。
現在技術評価や技術移転などのNPOの活動に参加して頂く方を募集している。



新規開業技術士支援研究会
日時 平成18年7月1日(土)、10時〜12時
場所 技術士会葺手第2ビル5階B会議室
出席者9名
議題 新規開業の事例紹介
講師:石川三千雄氏(建設・水道)
講演の要旨


石川氏は大手建設設備会社で組合の委員長を経験した後に、33歳で父親の設立した無線機器会社に入社し、この経営者として、一時期従業員300人、年商100億円以上にまでなったが、20年前に大手通信メーカの傘下に入った。その後、コンサルタントとして独立自営し、50代後半から10年ほどは両親の介護をしながら活動を行っていた。
平成4年に石川電子経営研究所を設立したのであるが、技術士協同組合の森田氏、青葉氏、堀氏などのアドバイスを受けて参考になった点を列挙する。
・開業時には特別な資金は必要なく、自宅で電話、FAX,コピー機(今ではパソコン)を用意すればよい。
・青色申告をして、奥さんを味方にすること
・頼まれた仕事は断らない(袋貼りの仕事から大きくなった事例があった)
・自分で指示を出して、自分で動くこと
・金は出来るだけ分割して毎月貰うようにする
・自分の資源は何かを考える。技術士の資格と、電気の技術と英語力にあった。
また、社長は孤独であり、ここでは社外の人脈が大変役立ち、途中で相談に乗ってもらった。
メンターとしての主な人脈:東京エレクトロン創業者の久保氏、セコム創業者の飯田氏、シャープ副社長の佐々木氏など
ともかく社長としての経験で、資金繰りの苦しさを強調しており、銀行員には娘を嫁にやらないという言葉が印象的であった。
数年前には「美学を講せず」という本を自費出版して、これがビジネスにもつながったそうである。


新規開業技術士支援研究会
日時 平成18年6月3日(土)、10時〜12時
場所 技術士会葺手第2ビル5階C会議室
出席者18名
議題 新規開業の事例紹介
講師:國井良昌氏(機械)
講演の要旨

國井氏は大手事務機器メーカに在籍し、外部ではコンサルティング活動を行っている51歳の機械設計のエンジニアである。
クライアント先の技術者を指導する一方、得ることも多く、全ては自社へフィードバックしている。
2年間で16社のコンサルティングを行っており、この経緯やこれからの計画を詳しく示された。
先月発表の平田さんの活動を対比分析し、事業ビジョンや年収や将来の夢など本音を話していただいた。
仕事は口コミで得て、ホームページで信頼を得ているとのことである。
始めて参加された方が6名おり、かなり刺激を受けていたようである。


新規開業技術士支援研究会
日時 平成18年5月6日(土)、10時〜12時
場所 技術士会葺手第2ビル5階D会議室
出席者21名
議題 新規開業の事例紹介
講師:町田光三氏(電気電子),平田政司氏(金属、総合)
講演の要旨
町田光三氏(電気電子)
町田氏は大手電機メーカを早期退職して、2年半前から独立自営している。
会社設立は設立代行を頼まずに、自分で行い、この経験を話された。
現在は次の3つの事業を行っており、Webを利用したアンティーク、ビンテージの電気製品の修理復元事業が主となっている。
@技術コンサルタント、
AIT技術、
Be−shop運営
営業方針として、
@仕事は待っているのではなく迎えに行く
A出来ないことは出来るようにする
B顧客の役に立つ
として、健康第一で進めている。


平田政司氏(金属、総合)
平田氏は大手金属メーカを1年前に早期退職して独立自営した塗装技術の専門家である。
週間ダイアモンド誌(4月15日号)に独立自営の紹介が掲載された。
HPと塗装技術のブログを立ち上げており、クライアントも8社獲得している。
「塗装技術の楽しさを伝え、物づくりに貢献する」というミッションステートメントを打ち出して営業を行っている。
自分の夢年表や、ルーペ、紙やすり、蚊取り線香などの詰まったかばんの中身まで開陳して、
貴重な自営のノウハウを示していただいた。


始めて参加したから方が7名おり、大変刺激を得ていたようである。

新規開業技術士支援研究会
日時 平成18年4月1日(土)、10時〜12時
場所 千代田プラットフォームスクェア506室
出席者16名
議題 新規開業の事例紹介
講師::岸敦夫氏(機械)、安達真夫氏(経営工学)
講演の要旨
岸敦夫氏(機械)
岸氏は大手電気メーカを今年の1月に定年退職し、独立自営を始めた。
会社生活の成功・失敗の体験談、企業内コンサルタントとしての活動、独立自営を始めた経験を話された。
課長降格の話しや、社長技術賞受賞の話、子会社役員の経験など参加者には刺激になった。
「運命に逆らうのではなく、運命を生かすように行きましょう」という現在の心境です。


安達真夫氏(経営工学)
安達氏は現在82歳で、30年前の技術士協同組合を設立時のメンバーである。
「技術士のDandism」という内容で、これまでの経験を話された。
落語の「火炎太鼓」も紹介され、話の内容も、間の取り方も技術コンサルタントの見本となる方である。
・「引き際の見苦しからざること」:コンサルでうまくいかない場合の引き方
・「自分の手柄話でも控え目のこと」
・「仲間の足を引っ張らないこと」
を技術士のDandismとして述べられた。



新規開業技術士支援研究会
日時 平成18年3月4日(土)、10時〜12時
場所 千代田プラットフォームスクェアR002室
出席者18名
議題 新規開業の事例紹介
講師:大塚政尚氏(機械)
講演の要旨
大塚氏は団塊の世代で、人口雪スキー場の事業を行う、潟Xノーヴァを2000年にマザーズに上場し、2002年に売却して、悠々自適の生活をしている。
20年間は大手電気メーカでサラリーマンを経験し、独立コンサルタント経て、10年間は企業経営を経験し,現在、NPO法人技術経営責任者協議会の理事長として、これまでの経験を生かして、技術者に経営力を付けるという人材育成を行っている。

独立自営する方策として、@若くして自ら独立する、A会社が倒産する、B会社からリストラされる、C定年退職すると理由は様々あるが、成功の条件としては若くして独立することが必要である。
成功の目安は、@遊んで暮らせる(年収5000万円程度)、Aサラリーマン時代の2倍以上の収入(年収2000万円程度)、Bサラリーマン時代の年収確保、Cサラリーマン時代以下と分類して、@かAが目安となる。ここで、真の成功は収入ではなく、修身斉家で、社会のため、人のために尽くせることであり、NPO活動もこのためである。
成功の方策には、@専門知識(技術力:3年間で無くなる)、A専門技術+管理・経営(5〜10年)、B技術+経営+金融(死ぬまで出来る)
があり、単なる技術コンサルティングから経営力を身に付け、金融(資金調達)分野に乗り出すことで生涯の仕事にできる。
一番大切なのは友人で、これまでも調子の良い時にブレーキをかけてくれ、困ったときに励ましてくれる友人に助けられてきた。
今回参加した方の半分がサラリーマンであったが、北海度から参加した独立自営している方もあり、大変刺激になったようである。
今までの技術コンサルタントの常識を覆す大変有意義な講演であった。


新規開業技術士支援研究会
日時 平成18年2月4日(土)、10時〜12時
場所 技術士会C会議室(葺手第2ビル)
出席者17名
議題 新規開業の事例紹介
講師:野本優人氏(建設、総合管理)
講演の要旨
生まれは北海道の北見で、30台で技術士の資格を取り、建設コンサルタント会社を経験して数年前より独立自営した。
趣味はバードウォッチで、日本中をほとんど訪れて約400種類の鳥を観察した。
最近太陽光発電付きの自宅を新築して、自然と生物を観察しながら悠々自適(仙人みたい)な生活をしている。
身の丈の暮らし、授業料を払ってもやりたいこと、独立自営の営業、心構えなどを話していただいた。
今回始めて参加した方は3名おり、早期退職や定年を控えて独立自営の心構えやノウハウを聞きに来ていた。
今回の野本氏の話は「のんびりとあせらずに、変人と呼ばれてもそれを利点とみなして、好きなことをやりなさい」と教えてくれた。



新規開業技術士支援研究会
日時 平成18年1月7日(土)14時〜17時
場所 品川区「きゅりあん」4F研修室
出席者35名
議題 新規開業の事例紹介
講師:森田裕之氏(機械)河面英則氏(電気電子)、谷口雄三氏(機械)、青葉堯氏(化学)

講演の要旨
1)河面英則氏(電気電子):配布資料あり
・独立自営のための準備
・独立後の仕事
・独立自営に必要なこと
・資格について
・今後の生き方とアドバイス
大手電気メーカ時代に鉄鋼設備機器の開発リーダを経験し、その後NEDO出向し、53歳で独立自営した。
地元の埼玉でNPOを立ち上げ、NEDO調査事業などでサラリーマン時代と同等の収入を確保している。


2)
森田裕之氏(機械)
独立自営とは、報告者が必要のない自由な商売である。
サラリーマン(雇われ社長でも)はReport toの報告する人がいる。
和田先輩(組合元理事長)は科学技術館の展示を一手に引き受けて、TBSラジオ番組にも長年出演していたが、自営業ではなく自由業であると自負していた。
税理士、弁理士等のほとんどの資格は国家が作った資格で、これからの自由化の流れで資格の必要性はなくなっていく。
姉歯事件で、総建の内河社長の働きは、シビル関連のコンサル業務のモデルケースとなり、シビル関連で独立したら参考となる。
金は信頼の証であり、金の流れを調査すると本質が分かってくる。


3)
谷口雄三氏(機械)
大手電気メーカを50歳で退職し、自営独立して7年になる。
専門は生産技術(半導体、液晶、PDPなど)で、この関連のコンサル業務が主である。
コンサルでの売り物は自分の価値を高めることであり、本の出版や講師(セミナー、大学など)の仕事は役に立つ。
HPで自分の経歴等を詳細に公開しているが、ここから仕事に繋がったケースが多い。
インターネットで個人情報を公開して問題があるが、これがコンサルの営業に大変役立っている。


4)青葉堯氏(化学)

1.これまで多かった実務的な質問に答える
・税金の申告は(仕事をして必要になれば税務署の相談窓口に行く)
・売込み資料は(基礎技術の解説書等の自費出版本を作り著者経歴詳細も載せる)
・事務所は(まずは自宅で始め仕事をして必要になれば考える)
・会社を作るには(仕事をして必要になれば商工会議所などで相談する)
2.資格の意義をあらためて考える
 技術の資格者は、優れた能力で社会に役立つ人ですが、その能力で社会に危険をもたらすこともあります。多少人格に問題があったとしても、能力に優れた者を利用しなければならないのが世間の現実です。しかし、先進国には、資格そのものを不要とする世論があります。それは、技術の進歩と普及により、資格者の利用者が、技術の内容を相当に理解できるようになったため、資格者の仕事とされてきたものも、利用者の責任で「誰にでも」させた方が、社会にとって、より安全だという考え方があるからです。資格の倫理を強調するのには、このような背景があります。
3.技術士も倫理(プロフェッショナルエシックス)を強調する
 技術士にとくに厳しい罰則が設けられたのには、はっきりした理由があります。技術士制度創設当時、日本には既に技術者の資格は多数あり、それらとどこが違うのかを明確にしなければ、国会を通らなかったのです。色々と説明されてはいますが、決め手は倫理でした。先の戦争の焼け野原で、先輩たちは、「国家の方針より個人の倫理を優先する誇り高いエンジニアが日本にいれば、戦争は防げたはずだ」と悲痛な思いで語り合った、と伝えられています。この重大な背景を忘れてはなりません。
4.定職に就くことの重要性
 定職に就くには、定職に就くという強い意志が要ります。定職は、その仕事の技術・技能があってできるものですから、何年も辛抱しなければなりません。それができないということは、何事にも辛抱できないということになります。技術士のように高度な技術を持つに至った者が、定職に就かないということはありえません。技術士の仕事のかたちは大別して3つあり、何れも責任ある定職です。その第一は、会社員、その第二は、会社経営者、その第三は、個人の技術コンサルタントです。技術士でも失業することはあり、引退することもあります。技術士とは技術士業務を行う者という定義です。失業中あるいは引退した者は、技術士と称すること自体が不適当になるのです。
(詳細は技術者コーナーにあります)

新規参加者も10名くらい集まり、会合後の懇親会は「独立自営のススメ」出版記念も兼ねて盛り上がった。


新規開業技術士支援研究会
日時 平成17年12月3日(土)10:00-12:00
場所 技術士会D会議室
出席者 17名
議題 新規開業の事例紹介
講師:講師:平野輝美氏(化学)

内容
1)森田理事長挨拶
・技術コンサルタントは面白い商売で、NPO等のインフラも整ってきた
・技術士協同組合が各種研究会等で独立支援を行っている
・工場見学の実施しており、現場好きの技術コンサルタントにはぜひ参加して欲しい
2)平野氏講演
・平野氏は大手印刷会社出身で、現在43歳で在職中に博士号、技術士の資格を取得した
・これまでの経歴・経験を3期に分けて説明し、3年前の独立後の経験をノウハウを披露した
・名刺の作り方、ビジネス展開の事例紹介、独立自営の格言などを紹介した
3)参加者自己紹介他
・新規の参加者は4名
・研究会後に昼食を食べながらのテーマ深堀と懇親を行った


新規開業技術士支援研究会
日時 平成17年11月5日(土)10:00-12:30
場所 技術士会D会議室
出席者 19名
議題 新規開業の事例紹介
講師:講師:吉田健二氏(電気電子)

演題
「誰も書かなかった、間違いだらけの、目から鱗が落ちる・フィジー」
内容
★フィジーってどんな国?
★教養講座・ フィジーの歴史
★フィジー人とインド人
★フィジー観光情報
・フィジーリゾート  
・フィジークルーズ
・離島観光
・アイランド・ホイッピング
 (トンガ、サモア、タヒチ、ニューカレドニア、イースター島
★フィジー産業・ビジネス情報
★フィジーおもしろ情報
★ODA及び海外関連ビジネスについて

新規の参加者が6名ほどおり、会合後の昼食会も盛り上がった。


新規開業技術士支援研究会
日時 平成17年10月1日(土)10:00-19:30
場所 千代田プラットフォームスクェア506,502
出席者 25名
議題 新規開業の事例紹介
講師:講師:青葉堯氏(化学)、松井武久氏(機械)、近藤信竹氏(電気電子)、根本泉(建設)、田吹隆明(情報)、森田裕之(機械)

青葉堯氏(化学)

・世界史に希な日本の奇跡は、日本製品が「故障しない」からおきた。「ばらつきのないものづくり」の日本技術は、小さな改善である。外国は革命を好むが、日本は穏便な改善を進め、いつの間にか外国を抜いた。独立自営も、外国の事例に学ぶよりも、穏便な方法が日本に合っている。例えば、勤めた会社に逆らわない。
・技術士の名称を使用するなら、その目的を説明することが必要である。独立自営も、技術士の名称を使用する場合と、しない場合では全く違う。目的は個人差が大きいので、他人を真似るわけにはいかない。
・詐欺や黒組織関係は世間では非常に多い。「必要がないのに」立派な事務所を構えたりすれば、世間は誤解する。日常の言葉にも気を遣い、善意であっても誤解を招くことはしないことである。
・他人がどう思うかは現実には非常に重要である。とくに個人では、個人を自画自賛すればするほど、他人は、「会社を勤まらなかった」「経営者になれなかった」などと見る。謙虚な態度をとることが大切である。
・会社の作り方や税務署への届けの方法などの質問が多いが、これは実際に仕事をしてからのことである。また、実際に仕事で必要なら、それぞれの専門職に依頼する。自分が専門職なら、他の専門職も尊重すべきである。
・技術士の仕事のかたちは、主に、「会社員」「経営者」「個人」である。会社員は、最近複雑になった。「個人」のつもりでも、会社の役員になれば「会社員」だろう。独立自営とは、「経営者」になることを目指すことが多い。「個人」の場合は、非常に厳格な秘密保持が要る。顧客の存在そのものが、顧客の都合で秘密になり、仕事をしていないようにさえ見える。世間一般では正直に話す人が評価されるが、技術士はそうはいかないのである。
・会社には上司が居る。上司にゴマをするのは当然のことである。会社員でなくなると、上司は居なくなり、お客が居る。上司はいやな存在だが、お客様はありがたい神様である。
・名刺では自分のアピールはできない。別にアピールする冊子を常時携帯すべきである。自分のお金を使って本を作る。ただし、論文集は読んでもらえない。基礎技術の解説書などが良いと思う。

松井武久氏(機械)

・本日の講演で唯一の独立していない技術として、サラリーマン技術士としての生きがい論を話していただいた。
・会社でいらなくなったらいつでも辞めるというつもりで定年まで勤務し、現時は筑波の研究所で国家公務員として働いている。
・年齢、実力、職制を使い分ける
・人間、何もしないとサボるため、自己啓発で3年に1度は何らかの資格を取得した
・景気、天気、元気の3つの気の持ち様
・気力、体力、知力の3つの力が大切

近藤信竹氏(電気電子)

・NPO産業技術活用センター、日本工業技術振興協会の幹事を務めている
・スピンオフベンチャーは現在十数社あるが、これらの支援
・中小企業のニーズをいかに集めるかが課題
・これから独立する人は、独立自営のステップとしてNPOを活用するのがよい
・年金は全て女房に渡して、自分の小遣い(活動費)は自分で稼ぐ
・年金を貰える現在は、人生で最もよい時期である
・金に対する執着をなくすと人生は楽しい

根本泉(建設)

・NPO地域と行政の技術フォーラム発足の経緯
・技術者は政治に消極的
・独立自営のためには営業が最重要課題;収入差は営業の差
・自分の専門の隣接する領域にビジネスチャンスがある
・営業のフィールド;大学研究会、組合活動、会社のつながり、HPによる営業
・個人的な信頼感で仕事を得てきた
・開業して良かったことは人に指図されないことである
・定年技術士はNPOで世のためになる活動をして欲しい
・サラリーマンと自営業者はまったく世界が違う(デパートの商品券の事例)

田吹隆明(情報)

・NPO日本技術経営責任者協議会の説明
・物つくり日本の再生にかける
・組合関連の3つのNPOは機能や人材が互いにオーバーラップしている
・12月より監査法人を利用して資格の認定を行う
・特別な営業はしないで仕事をしている;昔の付き合いで仕事が来る

森田裕之(機械)

・独立自営のススメの本の出版の主旨説明
・コンサル商売は正解がない;自由度が高い
・自分自身のストーリを作ること
・先輩は教師であると共に反面教師でもある
・3年やって食べていければ先へいける、できなければサラリーマンへ戻るがよい
・独立奨学金を作りたい;45歳以下、3年間毎月30万円支給、担保は技術士の資格
・違う職歴・年齢の人と付き合う
・仲間内で一緒に仕事をしないほうが良い;対等ならばよいが上下関係があると続かない
・プラスチックの中古機をアメリカに輸出して儲けた
・顧問のノウハウ;客先のエンジニアと同じ仕事はしない、首になりそうなときに大きな提案をする、新しいネタを提案する
・自分の専門分野に客はいない;周辺に客がいる

懇親会風景


新規開業技術士支援研究会
日時 平成17年9月3日(土)10:00-12:30
場所 技術士会C会議室
出席者 16名
議題 新規開業の事例紹介
講師:講師:黒澤豊樹氏(電気電子)

黒澤氏は今年72歳で、技術士会副会長や科学技術会議専門委員など多くの公職歴をお持ちになる、独立自営暦40年の技術士である。
「これからの技術を考える」という表題で、
1.「序乱」の時代
2.「縦と横」のキャリア
3.「虫の目と鳥の目」
4.技術士のこれからの生き方
について話され、質疑応答があった。
・I型>T型>Π型>鼎型
・シーケンシャルの順番にやることが効率よい
・考えて、新しい情報発信をし続けることがコンサルを継続するコツ
・知:変わる、情・意:変わらない
・知的人材は海外から積極的に導入すること
・日本的発想(和)を世界に広げる:日本的グローバルスタンダードを世界標準に
・韓国では学者、技術者、技能者が分離している
・師匠ではなく先輩だ(森田)
今回は新人が5人ほど参加した。
建設関連で海外経験のある人が多かった。
話題が多岐に渡り時間はだいぶオーバーしたが、各自の得るところは多かった。

新規開業技術士支援研究会
日時 平成17年8月6日(土)10:00-16:00
場所 技術士会C会議室
出席者 12名
議題 新規開業の事例紹介
講師:青葉堯氏(化学)、根本泉氏(建設)、高堂彰二氏(水道)、森田裕之(機械)

「技術士の特権を活用する開業」
配布資料は青葉尭のコーナーに掲載
・中国の工場建設は町興しである
 中国の価格で日本の金型を作って欲しいというとんでもない要求が当たり前
・キカイダーの良心回路、笛を吹くと良心回路が麻痺する
 今、マネーの笛が吹かれてます。
・日本の技術の特徴
 小さな改革で失敗しない
・中国での金型でバリとりは人手で
 日本ではバリが出るのを極力避けるが、中国は雇用が確保されると歓迎される
・3人で出来ることを1人でやるのはよくない。手抜きに繋がる。
 コンサルの仕事を縮小するのは止めましょう
・何のために技術士資格を取るのか。
 @定年後の就職のため、
 Aかっこ付けのため(何もしない:本当に何もしないのがよいのだがしかし・・・)
・コンサル契約は短くすること
 3年契約ではなく6月契約で継続すること。
 若者の就職は長期の契約が経営者から望まれる。
・開業届けは税金を払うという宣言
 独立自営の人は自分の収入をよく考えて届けを出そう
・節税は無い、脱税のみだ
 節税は税の知識が無かったために、多くの税金を支払っているのを本来の税金に戻すものである。
・名刺は立派そうに作る。技術士は記入しない
 大企業には技術士を取りたくて取れない人が多くいる。この人達に技術士の名刺は嫉まれる。
・プロフェショナルエシックスは仲間内は悪く言わないということ
 仲間同士で悪く言わない。技術士の品位を下げない。
・子供に仕事をしっかりしていることを見せる。
 特に自営業者で自宅で仕事をしている人は注意すること。
・人生の成功か否かは金ではなく、子供をしっかり育てたかにある。
 フリータの子供は自営業者に多いようである。
・秘密保持義務が技術士の最大のメリット
 クライアントが安心して仕事を依頼できる。
・相手にどう思われるかに注意すること。
 特許係争で総会屋的(ヤクザ)に思われた技術士の例がある
・理由の無い金は貰わない。


「開業半年」
・建設業界のサプライチェーンマネージメント、物流の効率化などで研究会を主催
 収入には繋がらないが最先端の研究成果が得られる
・4社のコンサルと協会のコーディネータ
・技術士会のアルバイトは割に合わない
 技術士試験願書の仕分けに動員されたとき、報酬が安いのにもかかわらず熱心にやっている人もいた。
 企業内技術士や年金技術士のアルバイトか
・会社は簡単に作れる
 2月に有限会社を設立。類似の事例をインターネットで調べて定款等を作成し、印鑑もインターネットで注文した。
・行政書士の仕事が先細りになる
 税理士や弁護士の仕事も個人(自分で)やるようになる
・商法の改正:会計参与制度の導入は税理士、会計士の政治活動か
・コンサル収入の差は営業力の差である
 技術力は大差ない。
・自分の専門領域の周囲にビジネスチャンスがある
・仕事のメンターを作る。営業用のスペースを確保する:銀座交詢社の会員となった
 新規に入会するのは困難(2名程度/年)
 大企業関係者との打ち合わせには交詢社は大変有効
・部分最適と全体最適
 部分最のつなぎあわせで全体最適はできない
・半年のコンサル経験
 人に指図されないのがよい
 すべてが自己責任
 人的ネットワークが重要
 サラリーマン/自営業者は違う世界
 妻の協力
・コンサルフィーを半分にしても不労所得にしたい
 勤務しなくても収入が得られるような関係をクライアントと築きたい


・技術士の資格は社内での昇進に有効だった
 4回目で合格したが、その後は係長、課長と順調に昇進
・2年前に独立自営したが、その1年前より準備をした。
 この新規開業支援研究会は役立った。
・技術鑑定や技術評価の仕事は効率がよい
 弁護士報酬に類似して、時間当たりの報酬がはっきりしている
・テンポラリーな海外業務(10日程度/回)
 セルビアモンテネグロに2回など
・4つのNPOに係わる:営業活動に繋がる


・出版の経緯説明
・クライアントは中小企業
・技術士は大企業出身の自己中心的な連中
・技術士は競合しない
 2000億円のマーケットに1人のコンサルタントが要る
 自動車(20兆円)では100名のコンサル市場がある
・技術経営責任者協議会の経験では、会社トップの経験者は会の運営に役立たない
・事務系の会社(損保、商社など)にコンサルのニーズがある
・投資ファンドの計画
 @独立自営ファンド:50歳以下の技術士に3年間、30万円/月支援する
 Aベンチャー支援ファンド
・海外業務は政府資金でなく、現地から直接得るような活動にしたい

今回の拡大研究会は、2名の新規参加者と最近自営した数名の方を中心に5時間に渡って行った。
昼食の弁当を食べながら自己紹介を行い、講演後に缶ビール等で懇親会を行った。
帰りの電車は酔いと満足で眠り込んでしまった。

新規開業技術士支援研究会
日時 平成17年7月2日(土)10:00-12:00
場所 技術士会D会議室
出席者 12名
議題 新規開業の事例紹介
講師:高堂彰二氏(水道)


高堂氏は独立自営2年の水道部門のコンサルタントであり、今回、「独立自営のススメ」出版の経緯、および開業事例の紹介があった。
「独立自営のススメ」出版に関しては、1年前に企画し、二十数名の技術士に執筆してもらい、知り合いの編集者に記述内容を見直して出版社に売り込んでもらい、この5月に出版した。これから、8月の定例会議に拡大版の新規開業支援研究会を予定し、さらに10月には1日かけた独立自営セミナーを予定している。
高堂氏は2年前に建設設計会社を退職して独立自営したのであるが、複数の財団やNPOに関係して調査業務、海外業務等を行っており、順調に独立自営に飛び立てている。
当初はISO関連の仕事をベースに進める予定であったが、こちらの仕事は激減しており、設計業務、自己解析、調査、技術評価などの仕事を行っている。
プレゼンはパワーポイントで行われ、交通費の支出表や開業届けの具体事例なども見せていただき、大変参考になった。
今回の参加者は初めての方が2名と、独立開業して2週間の塗装関連の若手技術者がいた。
大手金属メーカを6月に退職して独立自営したのであるが、新規にクライアントを見つけるのに苦労している。
シニアーのコメント:独立自営は自分が商品であり、売りが立つまでには時間がかかる。

新規開業技術士支援研究会
日時 平成17年6月4日(土)10:00-12:00
場所 技術士会C会議室
出席者 10名
議題 新規開業の事例紹介
講師:野田竜吾氏(建設)


野田氏は、建設コンサルタントに13年在籍したのち35歳で独立した40歳の設計技術者であり、独立後37歳で技術士(建設部門・道路、河川)を取得した。
現在は、会社時代の技術技能を活かして道路、河川の公共事業設計業務を中心に、建設コンサルタント会社の個人パートナーとして活動中である。
話は、これまでの経験談が中心であったが、公共事業削減が続く中でこれまでどおりのやり方が通用しない時代を迎え、収入の安定を目指して新たな営業手法を模索する必要があるとの厳しい社会情勢に関連した話もあった。
新規の業務パートナーを募集中である。
なお、若い方の参加もあって、質疑応答の時間は活発な意見交換が行われ、下記に示すような組合周辺活動の活性化が期待できた会であった。
・シニアエンジニアーズクラブ:7/5(火)、横須賀・防衛大学校見学
・コンサルティングエンジニア育成活動グループ:技術士会プロジェクトチーム申請予定
・けいみ会NPO:シビル関係
・技術経営責任者協議会NPO:7/28(木)講演会
・産業技術活用センターNPO:特許流通関連
・「独立自営のススメ」:3000部発行、関連セミナー計画

新規開業技術士支援研究会
日時 平成17年5月8日(土)10:00-12:00
場所 技術士会C会議室
出席者 16名
議題 新規開業の事例紹介
講師:小山満氏(電気電子)

小山氏は大手電機メーカを定年退職した後に、JICAの海外シニアボランティアでチュニジアに2年間赴任し、昨年8月に帰国した。
チュニジアでは、国立応用科学技術大学で技術指導を行った。指導内容は産業情報・自動制御工学のオートメーションであったが、実際はモータの原理など初歩的な内容であった。
JICAの応募方法や、レポートシステム、報酬、生活習慣や文化まで詳細資料を基に説明していただいた。
その後、技術士協同組合の活動紹介があり、森田氏他22名の著作による「独立自営のススメ」の本の紹介があった。
この会合への初めての参加者が6名おり、各自の自己紹介があった。定年前後の方が多かったが、40歳で独立自営をしている建設部門の方も参加していた。


新規開業技術士支援研究会
日時 平成17年4月2日(土)10:00-12:00
場所 技術士会C会議室
出席者 12名
議題 新規開業の事例紹介
講師:上條芳省氏(電気電子)
上条氏は大手部品メーカで中央研究所長を経験され、8年前より技術士事務所を開業している。昨年秋より東京に事務所を移して活動している。
これまでの開発経歴や技術コンサルタントとしての経験を話された。
開発面では、半導体開発を断念し、LCD等の表示素子開発に集中してきた。
コンサルタントしては、3社ほどの技術指導を行っているが、ここでは定期的に改善提案等を書類で報告し、これが上条レポートとしてまとまってクライアントから評価されている。
また、社員との交流に努めており、特許の支援や、社員と関連技術展示会へ行ったり相談相手となっている。
質疑応答では、報酬の決め方、会社組織にする得失などを討議した。
その後、青葉氏から技術士の評価、倫理、気配りの大切さなどを配布資料で説明された。


新規開業技術士支援研究会
日時 平成17年3月5日(土)10:00-12:00
場所 技術士会C会議室
出席者 12名
議題 新規開業の事例紹介
講師:鐘ヶ江正巳氏(応用理学、電気電子)
鐘ヶ江氏は大手電気メーカで半導体プロセスを経験した50台半ばの技術者であり、35歳で技術士の資格を取得し、40過ぎに独立自営をした。
5年前に研究開発と入力の業務を行う会社(リバーベル梶jを設立し、中国に子会社を持って協業している。
家族の反対を押し切って独立したが、この前から半導体の研究会を主催し、業界の人脈をつかんでいた。
独立自営のコンサルタントを経て、会社経営を行っている。会合での語録をまとめる。

・中立になるのは古巣(会社)から離れて可能となる
・商社とコンサルタントは似ている。そのため商社は技術士の制度が制定される時には反対した。
・技術士は商社と組んで仕事をすればよい。
・コンサルタントは金が無くても、知恵と人脈があれば仕事はできる。
・独立自営の時は自己都合で退職金はほとんど無かったが、その分は翌年のコンサル料で十分取り返した。
・業界では1社とだけ付き合う。仲良くするすると仕事は後から付いてくる。
・最初から報酬を要求してはだめで、先行投資が必要である。報酬は成功報酬が基本である。
・業界のマトリックスを作って、ピンポイントで顧客を獲得する。
・本を読んで勉強したのではなく、どんな経験を積んだかが問われる。
・コンサルタント契約は一般に社長決済で、大企業相手では困難である。
・大手企業とは業務委託契約は可能である。
・コンサルタンは無責任なほら話をしてもかまわない。むしろその方が面白いやつと評価される。
・会社の経営者は、全責任を取るために、ビジネスの好い話ではなくリスクを常に考える。
・会社の中から新しいビジネスは生まれない。社員は現業で手一杯で余裕がないためである。
・このために大手会社ではアメリカにアンテナ会社を持っていて、ここからよい技術を買う。
・あるガラスメーカはアメリカベンチャーには投資するが、日本のベンチャーに投資したことはない。
・サラリーマンが面白いと考える人はほんの一部である。ほとんどは惰性で人生をすごしている。
・会社で偉い人でも、退職してみればただの老人になっている。某銀行の頭取経験者も普通のしもた屋で暮らしている。
・ソフトバンクの孫さん、ライブドアの堀江さんと同じ高校の出身である。九州の片田舎で変わり者が多い。
・独立して半年後に個人会社を設立した。大手から業務委託を受けるためには必要であった。
・コンサルタント営業は自分で考えて自分で切り取れるが、入力仕事の営業はドロドロとした裏の社会がある。
・中国の従業員はがまんしないで金次第ですぐに辞めてしまう。副業が当たり前で、会社からいかに盗み取るかを仕掛けている。
・中国は政治体制が変革して、文化革命時に宗教や教育(能力)が否定され、数千万人が殺され地方に放擲された。
・この結果、頼れるのは家族と金という拝金主義が支配している。

コンサルタントから会社経営、中国文化まで大変面白い話題を提供していただいた。

新規開業技術士支援研究会
日時 平成17年2月5日(土)10:00-12:00
場所 技術士会B会議室
出席者 9名
議題 新規開業の事例紹介
講師:根本泉氏(建設)
根本氏は準大手ゼネコンで建築現場の監督をやり、1月末に早期退職して独立自営となった。
開業するに当たって、ホームページを用意し、この案をパワーポイントで紹介していただいた。
経営理念や、コンサルティング内容、セールスポイント等を示し、特に建築サプライチェーンマネジメントについて説明された。
工期20ヶ月、建築予算が100億円程度の約500戸のマンションの建築現場の所長をして、この経験等を生かして、コストダウンや工期短縮などの建築コンサルティングを指向している。
趣味で、フルマラソンを走り、トライアスロン競技や海外での自転車レース等に出場を目指している。
今回初めて参加された方に同業のゼネコン経営者がおり、コンサルへの発注者側からのコメントをしていただいた。
独立自営すると(環境など)自分の専門外の仕事依頼が多く、クライアントは建設業者に限定しないで、幅広く求めたほうが好い。
ゼネコンの整理やリストラはほぼ終了し、一つの事例では、社員を1/4にして数千人の社員が退職したが、皆中小建設会社やコンサルなどへ再就職しているとのことである。


新規開業技術士支援研究会
日時 平成17年1月8日(土)10:00-12:00
場所 技術士会B会議室
出席者 18名
議題 新規開業の事例紹介
講師:内田守彦氏(機械)、畑 明氏(機械)

内田氏は音響機器メーカを3年前に退職し独立自営した50歳の機械部門の技術士である。
独立直後の活動から、現在までの活動、今後の活動そして60歳からの働き方について話された。
48歳の時に、社長を含めた上司の生き方を見て60歳以降の生き方を見据えて独立自営をした。
中国でのコンサルの話やISO業務の話等で話題が盛り上がった。
現在は技術支援業務、光ピックアップの設計業務、ISO審査委員業務などで活躍されており、独立して3年になるが大手音響メーカの部長職時代よりも収入は多いそうである。

畑氏は現在70歳で、日立OBで20年前に独立自営した、技術士協同組合の創立メンバーの一人である。
私の人生設計論として次の7つを取り上げて説明された。
1.人生の念願は1つに絞り、念ずれば必ず達成される
2.今からでも遅くない計画、間にあう計画。無意識の計画
  夢は紙に書け
3.健康について:体調は自分が一番よく知っている
  健康も実力のうち
4.次世代への伝言:話したことは消えてしまう。書き物にして残す習慣をつける
  書き物にして出版する
5.財産問題と遺言について
  海外出張時には遺言を書く
6.心の持ち方:天命を知る。是非に及ばず
  やるだけやって後は天におまかせ
7.好きなことをする
  楽天家がコンサルタントに向く

今回も北海道からの参加者を含めて、3名が始めての参加であり、会合の後で昼食で懇談した。

新規開業技術士支援研究会
日時 平成16年12月4日(土)10:00-12:00
場所 錦糸町アビリティガーデン
出席者 10名
議題 新規開業の事例紹介
講師:高橋義徳氏(衛生工学)
高橋氏は大手建設設備会社でビルの空調設備の設計・施工管理を行っている衛生工学部門の技術士で、来年3月に定年退職の予定である。
これまでに、新築ビルや既存ビルの空調設備の改修工事などを手掛けてきた。
これからは、この経験を基にビルの設備計画の今サルタント業務や、建築設備診断業務を手掛ける計画で、この準備をしている。
技術士の資格は4年前に取得したが、建築関連の多くの資格を取得しており、これらを今後の業務開拓に活かしていくつもりである。
今回の参加者には、20台の商社に勤めている若者がおり、インターネットでこの会合を知りネット会員にも登録した方がいた。
技術士協同組合では独立自営のコンサルタントのインフラ作りとして、「日本技術経営責任者協議会」、「産業技術活用センター」、「けいみ会」などの活動を支援しており、この紹介があった。
シニアのコメント:
・天下りではなく、天上がりの仕組み作り:施主側(官庁など)のコンサルタントとして独立自営のコンサルタントがパートタイムで雇われる環境を作る。
 西部劇の保安官のバッチのような仕組みを作る。
 施主側に評価できる技術屋がいないためであり、この仕組みを用意することにより、建築設備やIT投資等は劇的に安くなる。
・技術屋は者を対象にし、文科系の人は人を対象にしている。そこが違うのみで他は一緒である。
 技術系の経営者が少ないのは、数字(BS,PL,CF)を読めないからだ。これを勉強する必要がある。


新規開業技術士支援研究会
日時 平成16年11月6日(土)10:00-12:00
場所 (社)日本技術士会別館(第二葺手ビル)C会議室
出席者 11名
議題 新規開業の事例紹介
講師:中村裕幸氏(灰CMC社長)
中村氏は大手ゼネコンを早期退職し、灰CMCを設立した50代前半の技術者である。
大手ゼネコンでは、火災関連の研究を行い、1983年にはジュネーブ火災協会賞を受賞し、100人の世界火災研究者の一人に選ばれた。
その後、英国の火災研究所に2年間留学し、1987年からは工事主任としてUAE大使館等の建築現場管理を行った。
1990年からは建築ロジスティックの研究を行い、早稲田大学の研究会に参加している。この間に東京理科大学や東工大の非常勤講師や、東大の連携研究員を兼務して分散小型のバイオマス研究を行っていたが、有限会社NBPを設立し、その後大手ゼネコン会社を退職して住宅品質のコンソリデータとして灰CMCを設立した。ここでは家に対するライフサイクル設計のコンサルや、火災保険の取次ぎ業務等も行っている。
参加者からは会社組織にする場合の課題や、設立した場合には止める時の苦労等が紹介された。
シニアのコメント:仕事はやっていれば自ずと金は入ってくるが、IPO(会社を設立し、上場する)をしないと財を成すことは出来ない。


新規開業技術士支援研究会
日時 平成16年10月2日(土)10:00-12:00
場所 (社)日本技術士会別館(第二葺手ビル)C会議室
出席者 15名
議題 新規開業技術士の事例紹介
講師:野本優人氏(建設)、星野結子氏(環境)
野本氏は40台の河川関連の建築部門の技術者で、大手建設コンサルタント会社で十数年勤務後、身体を壊して中小企業に転職し、大学の非常勤講師などを兼務しながら生計を立てている。
趣味の野鳥の観察では全国を回り、日本における野鳥550種のうち380種を確認したそうである。また、河川の環境保護や、里山ボランティアなどを熱心に行っている。
自然観察の尺度を説明され、知床の環境保護に投資するよりも近くのどぶ川を改修するほうが投資効果は大であるとのことである。
現在自宅を新築中であり、太陽光発電やバリアフリー設計を取り入れている。

星野氏は30台の環境部門の技術者であり、農学部を卒業後、建設コンサルタント会社を経て、大手の環境コンサルタント会社に勤務していいたが、今年の6月に退社して埼玉で農業を行っている。
環境コンサル会社では、自治体の環境基本計画を企画立案しており、自費でドイツの環境調査を行ったり、社外活動でNPOへも参加していた。
計画だけでなく、農業関連の実践したいために会社を退社して、現在埼玉県の小川町で有機農法の農場で働いている。夏の間は草取りが大きな仕事で大変であっとのことである。
農業課題は山積みしており、例えば食料自給率は日本が40%であり、アメリカ・フランスは120%、ドイツは98%、イギリスでも60%であり、この自給率向上がある。
質疑応答では、都市のカラス対策や田んぼのスズメ対策についてや、遺伝子組み換え食品などで盛り上がった。
農業と林業は課題が似ており、物流(ロジスティック)、トレーサビリティの確保などを研究している出席者もいた。


新規開業技術士支援研究会
日時 平成16年9月4日(土)10:00-12:00
場所 (社)日本技術士会別館(第二葺手ビル)C会議室
出席者 13名
議題 新規開業技術士の事例紹介
講師:澤田稔氏(プリモテック社長)

澤田稔氏は2002年4月に沖電気のATM開発部門から分離独立して、潟vリモテックを創業した。
従業員80名、資本金1000万円、売り上げ約8億円の会社である。
沖電気のATMは国内市場で40%のシェアを占めるが、中国に生産の比重を移す構造改革の一環として、この会社は開発設計のアウトソーシング会社に位置付けられている。

仕事の約半分は沖電気からの受託であるが、環境、娯楽、ロボットなど新しい分野の製品開発を試みている。

「遊び心と思いやり」を社是にして、「脳耕運動」(提案活動)などの社内の取り組みや、これまでの人生を振り返って影響を受けた人の話などを1時間ほどパワーポイントで話された。
・「人生は面白く生きたいもの」と題して、出身中学での講演
・社内での活躍、左遷、新規創業の経緯
・「遊窓連」(窓際族の活動から「「遊想連」、「遊創連」となった経緯
・小栗上野介の菩提寺(東善寺)の村上泰賢住職揮毫の掛け軸

また、影響を受けた人の紹介があった。
・「ハートを明るくし、死にもの狂いで楽観的になること」:無能唱元

・「すぐやる、必ずやる、出来るまでやる」:永守重信(日本電産社長)
・「面白くなくちゃ人生でない」、「もう一度やってみたいと思えるような人生を」:黒木安馬(元JAL客室乗務員)

これらの人に共通するもの:
・プラス思考
・夢をたくさん持つ
・金で買えないものを大切にする

「燃える集団をだめにするオジン3原則」
・自分では何もしない
・他社の新技術・商品には過剰に反応する
・自社の新技術・商品には無関心

サラリーマンの悲哀を十分味わい、ギター等の趣味も多彩で異業種との交流も盛んに行っている、とても面白い人である。




新規開業技術士支援研究会
日時 平成16年8月7日(土)10:00-12:00
場所 (社)日本技術士会別館(第二葺手ビル)A会議室
出席者 9名
議題 新規開業技術士の事例紹介
講師:大久保俊彦氏(機械)

31歳で技術士資格取得を計画してから44歳で独立自営し、48歳の現在までの活動状況を年表にまとめて詳しく話していただいた。
大手自動車メーカで勤務し、早期退職制度を利用して独立し、産学連携関連の仕事をしながら技術問題調査会を運営している。
技術問題調査会は従来のPL活動を見直して今回新規に立ち上げたものであり、事故原因の究明や、特許紛争の技術調査、投資案件の技術調査などを3名以上の専門家で対応する。
事故調査を実践している二沢氏や関根氏からは、営業方法や仲間の集め方などを紹介していただいた。
事故調査の技術分野は多くあり、自分の特徴をアピールしてくれれば、仕事の依頼をできるとのことである。
また、関連するNPO(産業技術活用センター)の紹介と会員登録の依頼があった。

・自分の年表を作ってこれまでの歩みを振り返ってみる
・自営中に就職すると、国民年金の加入、脱退、再加入で苦労する
・リスクコンサルティングは泥臭い具体的な経験が生きてくる
・女房の理解を得るために一定額を家計に入れている
・技術問題調査の仕事は大手コンサル会社(三菱総研等)はクライアントであり競争相手でもある
・損保の窓口の女性から仕事がくる
・裁判の見解書は3年後の見ても思い出せるように中身を書いておく
・裁判の証人喚問は書類を見ないで答弁する(自分で答申書を書いたことを証明するため)
・ホンダは開発過程をガラス張りにしている(三菱自工とは正反対)
・住居における騒音やホルムアルデヒドなどの環境クレーマ対応は企業が嫌がり、ここにビジネスの種がある


新規開業技術士支援研究会
日時 平成16年7月3日(土)10:00-12:00
場所 (社)日本技術士会別館(第二葺手ビル)C会議室
出席者 16名
議題 新規開業技術士の事例紹介
講師:島田正義氏(電気電子)、中村博昭氏(化学)


島田正義氏(電気電子)
ガラクタ技術移転研究会を6月より主催している。
関係している4社のベンチャー企業を紹介した。
一人ビジネスの薦め:身の丈サイズで起業し、目標以上に儲けず、借金を作らない。



中村博昭氏(化学)
7月より大手フィルムメーカを定年退職し、独立自営を目指す。
トーフ、和紙、輸出管理、やPTA活動などの提案があった。


シニアからのコメント
・少子化問題は老人力を活用して解決すればよい。
・ネット時代でも顔を合わせたface to faceによる摺り合せが第1だ。

新規開業技術士支援研究会
日時 平成16年6月5日(土)10:00-12:00
場所 (社)日本技術士会別館(第二葺手ビル)A会議室
出席者 16名
議題 新規開業技術士の事例紹介
講師:福島晴夫氏(建設)

団塊の世代の独立自営建設技術士
佐藤工業、日本工営を経て平成14年4月より独立
ベトナム、トルコでの業務事例紹介
 ベトナムは宗教文化が日本に似ており、親日的である。
 トルコは契約書なしで仕事が進み、ヨーロッパ志向である。
パキスタンでの業務開拓を複数人で対応する構想発表
 賛同者を募集している

講師:渋川義導氏(半導体)
日立関連会社に勤務しており、本年9月より独立自営の予定。
ISO9000関連やナレッジマネージメントの業務に経験と興味を持つ。
経営コンサル、コーチング、カウンセリングの業務を開拓したい。

その他、新規参加者が4名おり、中には来月退社予定の30台女性技術士もいた。


新規開業技術士支援研究会
日時 平成16年5月1日(土)10:00-12:00
場所 (社)日本技術士会別館(第二葺手ビル)C会議室
出席者 5名
議題 新規開業技術士の事例紹介
講師:芦ヶ原治之氏(化学)
9年サイクルの人生
18歳:大学卒業、27歳:結婚、36歳:米国企業、45歳:息子関係、54歳:転職
「自己実現」、ソフトな人脈ネットワーク
本の出版:「技術英語の聞き方・話し方」


講師:近藤信竹氏(電気電子)
ベンチャー企業の実態
社長、会長の派閥、増資と補助金、
「年金技術士」:金も要らないが、面白いことをやりたい


新規開業技術士支援研究会
日時 平成16年4月3日(土)10:00-12:00
場所 (社)日本技術士会別館(第二葺手ビル)C会議室
出席者 17名
議題 新規開業技術士の事例紹介
講師:前坂清富氏(機械)

50歳で大手自動車メーカを退職して、4年前に独立開業した。
サラリーマン時代の収入は確保
昨年は中国で技術指導で大幅収入アップした。これはHPにより仕事の依頼が来た。
現在は一から仕事を探している。
技術士関連研究会の仕事では食べていけない。だだし人脈形成に役立ち、仕事の依頼もきた。

1.学生時代
 飛行機に熱中
2.企業時代
3.独立準備時代
 上司の思考に合わせるわずらわしさ
4.円満退社独立助走時代
5.独立開始
 先輩コンサルタントの見習い(静岡で単身赴任)
 社長と会う努力をする
 コンサルタントは目線を低くし、何でも自分でこなすこと
6.税金の仕事と民間の仕事
7.ISOの変遷と対応
 ISOの資格はこれからは厳しい
8.技術のルネッサンス
9.今後のやりたいこと
 遊びと仕事は区別しない:遊ぶために働く(本田宗一郎)
 ハイリスクの仕事(即収入につながらない仕事)もやって生きたい
10.私にとっての技術とは


新規開業技術士支援研究会
日時 平成16年3月6日(土)10:00-12:00
場所 (社)日本技術士会別館(第二葺手ビル)C会議室
出席者 17名
議題 新規開業技術士の紹介と今後の抱負
講師:河面英則氏(電気電子)
1.会社を辞めるまでの経緯
・大手電気メーカを2年前に退職して、自営独立した。
・産業向け電動機、発電機等の設計開発
・NEDOに3年間出向
・この間に技術士資格を取得
2.退職までの準備
・技術士会合に出て、多くの先輩技術士の話を聞いた
・生活設計のシミュレーション、会社設立の準備
3.退職後の半年間
・コンサルタント会社からの調査事業
・有限会社設立:手続きはすべて自分でやった
・サラリーマン時代と同等以上の収入を確保できた
4.今後の抱負、感じたこと、アドバイス
・資格は人脈つくりに活用
・小さな仕事でもおろそかにしない。
・健康第1、何事も自己責任
・先人の真似でなく、独創的な仕事を見出せた人が成功する。


新規開業技術士支援研究会
日時 平成16年2月7日(土)10:00-12:00
場所 (社)日本技術士会別館(第二葺手ビル)C会議室
出席者 16名
議題 新規開業技術士の紹介と今後の抱負

1.石川明彦氏
昭和43年東大電子工学科卒業
昭和43年日本電気入社
平成14年日本電気退社、輸入商社へ
平成14年技術士(電気電子)合格
平成15年11月フリー
今後の取組み:デジタル回路技術、技術英語、パソコン技術

2.高橋洋之介氏
昭和49年東工大博士課程修了工学博士
昭和49年富士写真フィルム入社
平成12年通産省関係財団法人出向(現在に至る)
平成14年技術士(化学)合格
今後の取組み:ホームページ翻訳をコアとした技術コンサルへの展開、ライフワークとしての光技術
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新規技術士開業支援研究会資料
H16年2月7日
自己紹介と今後の抱負
高橋洋之介

1. 自己紹介
昭和49年 東京工業大学大学院理工学研究科博士課程修了,工学博士
同年    富士写真フィルム鞄社
以後、   フォトレジスト、印刷製版材料、電子写真感光体,光ディスク、 レーザ熱転写材料などの開発に従事
平成12年 通産省関係の財団法人に出向
平成14年 技術士(化学部門)合格

2. 資格取得後の、この一年間の行動
1) 目的;技術士としての仕事の見つけ方、仕方を諸先輩から学ぶ
2) 内容;技術士協同組合(翻訳フォーラム他)、技術士会関係活動
3) この一年間で学んだこと
@ 中小企業、自治体、地域などのニーズを感じるアンテナ感度が大事
A 新しい切り口により、1+1は3以上となり、新たな仕事が生まれる可能性
(翻訳フォーラムでの経験)
  B自営技術士は逞しい
C諸先輩からのアドバイス
アドバイス 現時点の感想
技術士の仕事を見つけるのは大変(独立の挨拶状を1000通出したが、反応は数通) ○
年金技術士は格好のよいことは言うが、いざ仕事を回すと逃げる(選り好み)。それでは仕事は見つからない。 ○
技術士の仕事はニッチ △
技術コンサルは、Alnatertiveを提供すること ◎
本当は何をしたいのか、それをはっきり自覚することが一番大事 ◎
仕事は先輩から貰うものではない。 △
仕事の見つけ方について、先輩は一般論は言うが、自分のやり方は教えない △
後輩に仕事を引き継ごうとするが、クライアントが納得しない。 ○
ネットワークとは言うが、技術士は一匹狼が多く、協同して仕事をするのは難しい。 ○
自治体などからの仕事の依頼はあっても、組織の上層部の中で処理してしまうため、一般の技術士まで伝わってこない。 ?
◎ ;全く納得、 ○;その通りだろうな、 △;ある面では納得、

3. 今後の抱負
1)何をやりたいかというよりも、どう生きたいか?
       
2)テ−マ
@「ホームページ翻訳をコアとした技術コンサルへの展開」ビジネス
・ 海外シフト進む中での中小企業への応援
・ ホームページ作成ビジネス;ハンディを負う人の雇用・活性化につながる?
            (NPOとしての展開もありうるか?)
A ライフワークとしての光技術(光機能材料)
   光・・・・・{新エネルギー、バイオマス、ディスプレー・・・}
            ・・・・(クリーンエネルギー、省エネ)
B取り組み方・・・・理想は下記の通り(私流のMOT)

4. 今後の計画
・ 自営まで2.5年
・ それまで英語版HPの事業化、新技術調査→雑誌投稿準備
・ 先輩技術士の下でのボランティアとして修行(海外、国内) →自分の力をどこまで生かせるか?
・ NEDOなどの支援利用した大学での新技術修得
・ 修得新技術と過去の経験を生かした技術コンサル、地域活性化など
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新規開業技術士支援研究会資料
2003.2.7
石川明彦の自己紹介

1. 略歴
1946年 埼玉県で生まれる
1964年 埼玉県立熊谷高等学校卒業
1968年 東京大学工学部電子工学科卒業後日本電気に入社
1995年 新潟日本電気(柏崎市)出向
2001年 日本電気退社(早期定年)後、電子部品の輸入商社入社
   技術士(電気・電子)資格取得
2003年11月 商社を退社してフリーに

2. 職務歴
1968年〜1973年 大型コンピュータの電子回路設計、MOSメモリ素子の開発など
1973年〜1986年 中・小型コンピュータのCPU装置開発。
この間、中型コンピュータの共同開発(ハネウェル、東芝と)のためフランスのCHB社へ半年間出張。
NTT用小型コンピュータの共同開発(NTT,日立、富士通と)など

1987年〜1993年 ファクシミリ装置の開発。
  カラーファクシミリ装置の試作品をCCITT総会に展示
カラー画像圧縮伝送装置の実用化でJPEG方式を採用
家庭用FAXの主要部品の開発(デバイスメーカと共同)

1993年〜2000年 プリンタ装置の開発
米国の化学会社と液体現像方式のカラープリンタの開発プロジェクトを推進。そのため通算20回以上米国へ出張。
プロジェクトの中止により、閑職に。
  2000年〜2001年 パソコンの顧客満足度向上対策と環境対策(PCリサイクルなど)
  2001年〜2003年 輸入商社にて、技術管理と製品の技術サポート

3. 業務歴
(ア) 電子回路設計・・・・大型コンピュータ用の電子回路(ECL)の基本評価
トランジスタ回路からICへ
ICメモリの黎明期(スタティック/ダイナミック、6Tr→4Tr→3Tr へ)
MOSデバイスの台頭(P-MOSかN-MOSか、そのうちC-MOS全盛へ)
高速論理回路の設計基準(クロックの配線、FAN-IN/FAN-OUT、実装方法)

(イ) 装置の設計プロジェクト・・・・中型コンピュータ開発プロジェクト
組織的なデバッグ計画(マシンの有効利用、個別アイテムの全数フォロー)
バグ曲線理論の適用(次工程への移行条件、デバッグ期間の短縮、納期確保)

一発賞(事前宣言、どこでバグが発生するか)
ソフトウェアQC活動

(ウ) 国際標準化・・・・ファクシミリ装置開発の基盤技術
 CCITT(ITU-T)の世界(標準化MH、MR、自社モード、JPEG)
  
(エ) 海外企業との共同開発・・・・新方式の液体現像カラー印刷装置の開発
 相手企業の信頼度(技術、開発力、資金力)
 共同開発体制の構築(開発分担、責任分担、プロジェクトの進め方)
 相手国の文化、企業文化、コミュニケーションの方法
(オ) 品質問題
 購入デバイスの問題(CFLの発熱、CISの静電気対策)
 設計品質の問題(永遠の課題;失敗事例の失敗、チェックリストの失敗)
 ISO-9000の導入
 顧客対応の仕方(PCの発煙問題、顧客満足度調査とそのフォロー)

4. 取得資格・試験
(ア) 2000年 MOUS(Microsoft Official User Specialist)Word,Excel
(イ) 2001年 技術士(電気・電子)
(ウ) 2002年 上級システムアドミニストレータ
(エ) 2002年 TOEIC800点
(オ) 2003年 実用英語技能検定(英検)準1級
(カ) 2003年 ISMS(情報セキュリティマネジメントシステム)審査員補

5. 今後の取り組みについて
これは特に強いという分野がなく、満遍なく経験してきた結果、今後の展開に悩む。
その中で以下のキーワードをポイントに、今後世の中に役に立つ仕事をしたいと考えている。
1. デジタル回路技術:実務としてトランジスタの半田付けから経験しており、回路技術の基本として現在のデジタル技術の底流に流れているが、最近の技術者はここまでの経験が少ない。
2. 技術英語:英語の専門家は大勢いるが、技術者で英語が出来る人はそう多くはない。台湾、韓国、中国がなぜこのように急速にIT分野で伸びてきたかの理由の一つに米国への留学生の帰国がある。日本にいても、せめて米国の情報に気軽に付き合えるだけの英語力と度胸が必要である。
3. パソコン技術:メインフレームの開発を行ってきたが、基本はパソコンでも同じである。PC関連の技術の進歩は激しいが、コンピュータの基礎知識を身につけており、新技術への対応は比較的容易に出来る。ただし、毎日の勉強が必須である。

自分の提供できるシーズは認識できるが、このシーズを生かせるどのようなニーズがビジネスとして成り立ちそうかが、いまだつかめていないことが課題であると思っています。


新規開業技術士支援研究会
平成16年1月10日(土)10時〜12時
技術士会D会議室、出席者16名
開業事例紹介 橋本義平氏(情報工学
 橋本氏は日本技術士会理事、情報部会長等を歴任し、文部科学省や郵政省の専門委員を経験された長老で、昨年ソフト会社の経営から離れ、新規にコンサルティング業務を開始された。これまでの経験や開業に当たっての心構えなどを1時間にわたって話された。
橋本氏は振られた仕事は絶対に断らないことを心情としており、次の3つの生き方を実践している。
@人より余計に考える、A考えたことは口に出す、B口に出したことは実行する。
質疑応答では、役所の業務を技術士会経由で個人で受けて行う方法や、技術士会のプロジェクト活動では勉強暇つぶしに参加するメンバーが多く、引き受けて仕事をする人が偏ってしまうという問題があることなど、興味深いお話があった。役所の仕事は審議会委員などがあるが、ここでは審議会の共産党的立場で異端の見方で意見をするスパイス的な役割をされた。
 森田氏からは、「技術経営責任者」資格の紹介をされ、技術士資格の生まれたいきさつや、諸外国の資格導入についての問題点を披露された。